ロッポンギヒルズの呪い
俺はてっきり“空気読めない・空回り・結果出ない”の3Kだと思ってたよ。もし、大田区でも不様な姿を晒すんだったら“空気読めない・空回り・結果出ない”に“クソ野郎”を付けて“4K”に名前を変更したらどうなんだ?
田中と小松がロッポンギ3Kとして帰国してから1年以上たった。
ロッポンギを極めてくれるのか
ロッポンギのせいでグレてヒールになるのか
ずっと見ていたが何も変わらず。
この一年竜頭蛇尾 尻切れトンボになっている。
そのキラキラコスチュームとは反対に印象は薄い。
ロッポンギというギミックに無理があったんだろう。
あれはバレッタとロッキーという外国人にもかかわらず変な日本語と六本木という地名のギャップがうまく機能したギミックだ。
日本人が六本木と連呼してどこが面白いのか。バブル時代でもないのに
観客に六本木から何かをイマジネーションしろと言われても膨らむわけないだろう。
本名で試合をしたくないなら風神雷神のマスクマンかそれをリングネームにして
スタートすればこんな中途半端な位置にはいなかったはずだ。
それを一番わかっているのはBU SHIだ。彼はこの1年頑なに二人を本名で呼んでいる。
彼らのギミックの失敗を本名を呼ぶことで観衆の前にさらけ出す。
SHOYOHには屈辱だろう。
今のリングネームで呼んでもらえないのだから。
アラサーのおじさん2人をアイドル風に飾って押し付けられても感情移入はできない。
BU SHIがファンの支持を得ているのはこういうところにある。
ファンがモヤモヤしている気持ちを代弁してくれるからだ。
今は退団したクシダのウェーブも同様だ。
クシダにしろロッポンギにしろ勘違いしていて見ていてイタいのだが、ファンはなかなかそれを言えない。
BU SHIはタイミングよくひっくり返してくれる。
田中小松の二人も始めからこのギミックに無理があるのは承知なんだろう。ロッポンギのキャラを深める努力は見られない。
彼らの根本は風神雷神だ。
コメントはいつもシビれて雷で、いい風はそのまま風神だ。さらに未練たっぷりに風神雷神でリングに上がってきた。
昨年のスーパージュニアではコスチュームを変えた。2人ともベースは風神雷神だ。
プロレスほどセルフプロデュースのセンスを問われるジャンルはない。
ロッポンギと風神雷神の間をフラフラとしているのはファンにも伝わる。
その中途半端さがいけない。
最大の悲劇は2人もファンも風神雷神のキャラの方が好きなことにある。
彼らもアラサーだ。全盛期はあと5年。生え抜きのライオンの血をひく二人がタッグ屋とかロッポンギなんて小さいところで終わってほしくない。
田中のパワーファイトはヘビーの可能性を感じる。
小松のやられっぷりがいい。
下手に日焼けしない白い肌にこだわりを感じる。
2人とも彫刻のような肉体。
マスクもいい。言うことなしだ。
ただ一つ、ロッポンギのギミックを除いては。
それがわかっているからこその鷹木のエールだろう。
どこかズレている。
そのズレが大阪のブーイングと後楽園の王者組への拍手だ。
あのブーイングは見ていて多少なりともショックだった。
売り出し方を間違えるとこうなるんだと思った。
あれだけいいレスラーなのに悲しくなった。
大阪だけでなく後楽園でも風は鷹木たちに吹いていた。
田中小松には悪い風しか吹いていない。
六本木ヒルズの呪いは新日マットにもかかってしまったようだ。
呪われたロッポンギ3K。
3月6日にベルトを奪還しその呪いを解いてくれることを願うばかりだ。