marico world order

極私的プロレス観戦論

バッドエンドの向こうにあるのは?

ドーム二連戦、そしてオリンピックイヤー、ダブルタイトル戦。

特別な年に特別な日程で特別なカード。

新日が放ったプレミアム興行。

しかし結果は2日とも超満員にはならず

。2日目に至っては3万ギリギリ。

内藤オカダの切り札を出しても当日券は

伸びることがなかった。

個人的には内藤オカダのカードを空席の目立つ会場でやらせたくはなかった。

ドームはプロレスには不向きなのだ。

 

最後の最後にスカンクの最後っ屁🦨を

かまして2日間の大会を終えた。

この最後っ屁によりドーム大会といえども通常の大会と変わらないよという

新日からの強烈な毒入りお年玉をファンは受け取ることになった。

年間スケジュールの1つだと。

ドームを神聖化するファンを嘲笑う

仕掛け。

ドームが2日連続で五万人近く入っていたら同じことをしただろうか?

しないだろう。

なぜか?2日連続超満員こそが

伝説だったからだ。

実現すれば、伝説のUインターとの対抗戦を超える伝説のドーム連続興行になった。

しかし

2日目が3万人しか入らなかったから

第一案の伝説はなくなった。

いや初日で決まってしまった、

オカダの超満員にならなかったーの

叫びと涙は、オカダが描くラグビー

超えるプロレスの挫折であり、

それは、新日スキャンダルプロレスの

続行だった、

そしてセカンドプランが採用された。

2日連続ドームを不入りの印象で終わらせるわけにはいかない。

世間の耳目をそらせるためには、

バッドエンドを仕掛けるしかなかったのだ。

そして、ドーム史上初のバッドエンドは

伝説になった。

伝説を創るのは二冠ではなく、バッドエンドのほうだったのだ。

新日はベルトよりもレスラーよりも

事件の方が価値が高い。

シンの新宿事件から雪の札幌。

たけし軍団などなど。

スキャンダル、裏切り、暴動が

新日という団体を推進する燃料なのだ。

未だに何かが起こる札幌の煽りを繰り返す。あれ以上のことなど二度と起こるはずがないのに。

観客を裏切ることが正当化される団体、

それが新日である。

 

とはいえ、

ドーム大会を特別なものと位置づける

新日レスラー達にはあまりにも残酷な仕打ちだった。

だからスカンクの役目は外様の彼しか

いなかった。

ファンの憎しみを担うのはいつでも外様レスラーではなくてはならない。

上田、マツダ、杉山から始まり木村。

近年では小川か。

新日ファンを心底嫌な気持ちにさせて

くれたのは、小川橋本戦以来だろうか。

 

この手法に拘泥する限りドーム超満員は

実現しないだろう。

ファンは、ラグビーに代表されるように

ギミックなしのドラマに酔いたいからだ。

我々はオカダ内藤戦、オカダ飯伏戦がラグビーのワールドカップ以上だと知っている。

オカダの涙と突き上げた拳が

猪木流エンターテイメントの呪縛から

新日を解き放つ日が来るのだろうか?