marico world order

極私的プロレス観戦論

2年連続

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オカダがどうしてもプロレス界のトップに立てない理由を内藤が指摘。

今までのレスラー同士の「ぶっ殺してやる」とは次元が違う。

強い弱いでもない。因縁めいたことでもない。

聞いているこちらとしては、そこまで言っていいのと思う。

オカダには共鳴できるバックボーンがないなんて

オカダのせいではなくオカダにはどうにもならないところを突く。

 

実はオカダは外見と強さとベルト以外は何もないレスラーだ。

みんな気づいている。気づかないふりをしているだけだ。

 

オカダの人生がリング上には見えないこと。

どこか素ではなく演じているのが見えてしまうこと。

ずっと外道の書いたシナリオ通りに動いているように見えてしまうこと。

会社によって無理矢理トップに立たされてきた。

 

与えられたトップ。

それは、プロレスファンならみんな思っていることだ。

しかしそれをみんな言わずにオカダを応援してきた。

ファンもまたレインメーカーのファンを演じてきた。

それも仕方がない。オカダがこれからの新しいレスラー像だと言われてしまえば。

1択しかないし、会社もオカダのライバルを作ろうともしないし。

 

そこに内藤が力で割って入ってきた。

内藤はこれでもかと過去を引き合いに出す。

内藤は自分のバックボーンを武器にオカダを攻撃する。

 

バックボーンがないものとあるもの。

オカダのデビューからの月日と内藤の過ごした月日がオセロの盤上のように

見事にひっくり返った。

内藤のプロレスセンスは見事だ。

いまのファンの琴線にふれるようなオカダ批判。

プロレスファン代表としての意見がファンの共感を呼ぶ。

自分のことをファンクラブの1人と言うだけのことはある。

 

楽にしてやる と内藤はうそぶく。

まさにオカダが背負ってきたものをおろすときになるのだろう。

内藤が勝ったらオカダはどこに行くのだろう?

オカダにはもう選手権試合で勝つというアイデンティティーしかない。

オカダが勝てばこれまで通りの風景が続く。

オカダが負けたらオカダには何が残るのか。

負ければ存在価値を破壊されてしまう。

オカダが負ければ内藤とロスインゴのメンバーが2年後の上場への新たな2億円プロジェクトのメンバーになるはずだ。

その布石がチラチラと見えているのは気のせいではないだろう。