marico world order

極私的プロレス観戦論

内藤がジェイに勝つには

ジェイのファイトスタイルに近いレスラーは誰だろう?

実はいちばん近いレスラーが内藤だ。

かわす、すかす。

相手の力を利用して逆転する。

緩急をつける。

レフェリーを利用する。

よく似ている。

ジェイは自分の肩以上に相手を持ち上げるスラム系の技を使わないから

内藤の頭の上で回転する逆転のムーブが出せない。

ロープワークを使わないから

雪崩系の技は出せない。

あのどこからでも出せるスープレックスをかわせるのか。

ジェイは相手が1ミリでも隙を作れば瞬殺のフィニッシュへ持ち込める。

 

誰も言わないが、ジェイのスープレックスの速さと破壊力は凱旋帰国したばかりの前田日明を彷彿させる。

前田がポールオンドーフを沈めたシーンは圧巻だった。

ジェイの自己プロデュースがヒール色を

強く出す方向だから仕方ないが、

ヒゲをそり髪を後ろに束ねてポーカーフェイスを装いたまにニヒルに笑う。

もちろん反則はしない。

マイクは外道に任せて話さない。

そうすれば

ダイナマイトキッドと

前田日明とローランドボックと

ニックボックウィンクルを

足したようなレスラーになれる。

今のままではジェイの魅力とは反対方向に行くばかりだ。

行く末はB級ヒールが関の山か。

残念である。

 

閑話休題

 

内藤はどこに勝機を見出すのか。

そもそも座り込むジェイにどうやってデスティーノをかけるのか。

敗因を内藤はジェイに付き合いすぎたと分析していた。

 

注目したいのは、ジェイのブレードランナーをどう切り返すかだろう。

棚橋もオカダも後藤も飯伏もブレードランナーをかわすか出す前に結着をつけている。

内藤はブレードランナーを出させておいてそれを利用した逆転技を考えているのだろうか。

ケニー、石井、エルガン戦に代表されるように相手のフィニッシュを出させてそれを利用して

逆転することが得意の内藤だけに秘策を練っているのか。

例えば飯伏戦のカミゴエの切り返しのような。

それともタイチ戦で見せた逆ブラックメフィストならぬ逆ブレードランナーを出すのだろうか。

観客の想像を超えた終盤の切り返しと逆転が内藤の真骨頂である。

ドームの観客全てを引きつける展開になるはずだ。